教養・歴史書評

『アダム・スミスはブレグジットを支持するか? 12人の偉大な経済学者と考える現代の課題』 評者・浜矩子

    著者 リンダ・ユー(エコノミスト) 久保恵美子訳 早川書房 2700円

    経済学の先達を召喚 今日的課題を問う試み

     これは著者が評者のために書いてくれた本かもしれない。目次を見てそう思った。なぜなら、評者はしばしば、本書に登場する偉大な先生方にいろいろなことを聞いてみたいという衝動に駆られてきたからだ。リカード、ケインズ、ハイエク……、すごい名前がズラリと並ぶ。

     評者は、「あの大先生は、ドナルド・トランプが大統領になってしまうような現状を、草葉の陰でどう思われているのか」とか、「あの先生にご復活願って、日銀の量的質的金融緩和に審判を下していただきたいものだ」とか、そんなことを常に考えている。だから、本書の「誰それに何々を聞いてみよう」というスタイルは実にワクワクする。

    残り863文字(全文1199文字)

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