病の発見遅れるトランプ依存型相場=藻谷俊介
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最近の世界株価の推移を見ていると、中国株が底堅いのに対し、米国株はだらだらと下げてきている。このコラムでも昨年から、中国経済は思われているほど弱くなく、むしろ米国経済が遅れて悪くなっていることを指摘してきたが、最近の米国内の景気報道を見ていると、ようやくそのことが少し理解されてきたようだ。自国の景気を過大評価して、中国との闘争の深みにはまってきたトランプ政権が、これから方向を修正するとすれば、まずは市場世論が強気論から離脱する必要がある。
重要なのにカバーが少ないのが企業業績だ。実は米国にも日本の法人企業統計のような四半期の企業調査がある。もともとは製造業を調査していた統計であり、その後、卸売業、小売業、情報通信業、専門技術サービス業の4業種が加わって、現在は5業種になっている。まだ産業全体を示すには至っていないが、中小企業まで含めて「株式会社アメリカ」の全容が分かるのはこの統計だけである。
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週刊エコノミスト
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