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時代に合った高級化路線で販売増 佐藤章・湖池屋社長

    佐藤章 湖池屋社長 撮影=蘆田剛
    佐藤章 湖池屋社長 撮影=蘆田剛

    佐藤 スコーンは1987年発売のコーンスナックですが、販売量が多い割には停滞していました。他社のスナック菓子で、誰もが知っているロングセラー商品が販売休止をする中、当社商品は現代に通用するように手を打たねばという思いがありました。

    佐藤 若者との接点を作ろうと、「ハラペコング」というブランドキャラクターを作り、包装に描きました。包装のロゴも、横書きから、他製品では見られない縦書きに変えました。製品はかつては腹持ちの良さが売りでしたが、それでは今の若者には受け入れられません。食感を軽くし、生地にスイートコーンを練り込みむことで、コーンのうまみを出しました。

    佐藤 20代の購入が増えました。広く浸透しているブランドといえども、本質以外は時代に合わせて変えていかなければなりません。

    佐藤 湖池屋は52年前、日本で初めてポテトチップスを量産し、現在まで国産じゃがいものみで製造しているという自負があります。しかし、私の入社当時、当社の製品は、スーパーの安売りなどで店頭価格が下がり続けていました。ポテトチップスの老舗として、今でも衰えない商品の魅力を提案すれば、消費者は相応の価格を払ってくれるのではと考えました。その結果、プレミアム商品開発に力を入れることになりました。

    佐藤 17年2月に「プライドポテト」を発売しました。素材、製法にこだわり、天ぷらを食べた時のような、かみ砕いた時に風味が広がるポテトチップスです。商品名は老舗の矜持(きょうじ)を込めただじゃれです。スナックの包装は通常、枕型と呼ばれる寝かせて置くタイプですが、プライドポテトは湖池屋のロゴがしっかり見えるように立てて置ける自立型にしました。また、包装の色を、スナックではあまり使わない白を基調にし、無添加を前面に出すことで、スナックを敬遠する女性消費者の取り込みも狙いました。

    佐藤 一時品切れになるほど売れました。「…

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