週刊エコノミスト Onlineワイドインタビュー問答有用

「延命医療も、本人の満足を物差しにして」 終末期医療を支える=会田薫子・東京大学死生学特任教授/750

 高度で過剰な延命医療がかえって患者や家族を苦しめるなど、高齢者の終末期医療のあり方が問われている。NHKの特集番組でコメンテーターを務めるなど、最前線に詳しい研究者に聞く。

(聞き手=山崎博史・ジャーナリスト)

── 専門の臨床死生学とは?

会田 人生の最終段階における医療は、医療技術の進展によって、治療法の選択肢がいろいろある一方、患者さんやその家族の価値観が多様化しています。治療とケアの意思決定は、本人意思の尊重が基本ですが、どのようにして意思決定を行うかが切実な課題となっています。哲学・倫理学・医学・心理学などの学際的立場から、意思決定を支援することが臨床死生学の中心的な課題です。

残り4322文字(全文4617文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事