「性的には少数者でも、あらゆる問題から逃げていない」 普通の男として=虎井まさ衛・著述業/751
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子どもの頃、体(生物学的性)は女性だが、心(性自認)は男性であることに苦しんだ。唯一の解決策は、性別適合手術で体と心の性を一致させることだった。
(聞き手=冨安京子・ジャーナリスト)
「性は変えられる!9歳の時に雷に打たれたような衝撃が。絶対、男の体になると決心した」
── 今は“普通の男の生活”に充足感を抱く日々だ、と。体は女体だが、自分は女ではなく男だと自覚されたのはいつでしたか。
虎井 物心ついた頃です。しかし、大人になるにつれ必ず男体になっていくものだと信じていました。でも小学5年の時、学校の性教育の一環で「男女のちがい」という映画を見せられ、大人になっても女の体のままなんだと知って絶望の底に突き落とされたのです。
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週刊エコノミスト
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