週刊エコノミスト Online2040年の社会保障を考える

社会保険料負担は近く限界に達する=飛田英子

 2040年に向けた社会保障のあり方が政府内で検討されている。予防・健康づくりを通じた健康寿命の延伸やAI(人工知能)・ICT(情報通信技術)を活用したサービス提供の効率化などが議論されているが、そもそも日本の社会保障制度は将来的に安泰なのだろうか。そうでなければ、現在の議論は徒労に終わりかねない。

 そこで、負担能力の観点から社会保障制度の持続可能性を検討してみた。結論を先取りすると、日本の保険料は中長期的に増加を続け、近い将来、負担が限界に達する可能性が高い。以下では、推計結果を紹介するとともに、制度の持続可能性確保に向けて必要な視点を提示する。

残り2052文字(全文2329文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

3月28日号

東証再編1年 日本株の大逆襲18 大日本印刷、カナデン…… 本気出し始めた低PBR株 ■安藤 大介21 60年ぶり大改革の東証再編 「骨抜き」批判についに本腰 ■編集部23 スクリーニングで探す 株主還元が期待できそうな120銘柄26 プライム経過措置 適用企業の8割が基準未達 スタンダード移行の救 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事