経済・企業エコノミストオンライン

LIXILグループ総会の波乱 株主提案の瀬戸前CEOが勝利=岩村宏水

 会社とは結局、誰のものなのか──。6月25日、日本のコーポレートガバナンス(企業統治)のあり方を問う、注目の株主総会が開催された。住宅設備大手LIXILグループの定時総会である。

 同社では昨年10月末、前身企業の一つ、旧トステム創業家の潮田洋一郎氏が当時の社長兼CEO(最高経営責任者)の瀬戸欣哉氏を事実上解任したのをきっかけに、深刻な企業統治不全が露呈。瀬戸氏は、トップ交代の過程で「潮田氏から誤解を強いられた」と猛反発し、自身を含む8人の取締役候補を株主提案してCEOへの復帰を目指していた。

 対する潮田氏は、4月18日に業績の大幅下方修正で2019年3月期連結決算が500億円超の最終赤字に転落すると発表した際、株主総会後に会長兼CEOを退くと表明した。これを受け、LIXILの指名委員会は現任の取締役を一人も含まない取締役候補10人を株主総会に提案した。

残り1282文字(全文1664文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月2日号

バブル超え 日本の実力24 実体経済と乖離する株高にたまるマグマ■編集部26 株価4万円 私はこう見る マネー資本主義が作った壮大なバブル■澤上篤人27 株価4万円 私はこう見る 割高感なく急速な調整はない■新原謙介28 株価4万円を考える 日本“企業”と日本“経済”は違う■山口範大30 日独逆転  [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事