週刊エコノミスト Online闘論席

古賀茂明の闘論席

撮影 森田剛史
撮影 森田剛史

 参院選の公示日、安倍晋三首相が第一声を上げたのは福島県だった。被災地に寄り添う姿勢を示すためだろう。だが、その言葉に誠意はなかった。

 福島第1原発事故の最大の原因は、電力会社や原発メーカーと癒着した自民党政権と経済産業省が、「原発神話」を作り上げ、津波の影響に関する新たな情報を無視したことだ。自民党は、福島原発事故のA級戦犯である。

 それを認めた自民党議員がいる。小泉進次郎氏だ。彼は、自民党の野党時代、私が講師を務めた同党改革派の会合で、自民党の犯した『大罪』の一つとして「福島原発事故」を挙げ、自民党は、それに対する真摯(しんし)な反省に立った新たな政策を作らねばならないと述べた。非常に潔い姿勢だと思った。

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