生産シェア5割超す「OPECプラス」 原油の価格支配力奪還で米国に対峙=岩間剛一
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サウジとロシアが手を組む
今年7月1日のオーストリア・ウィーンにおけるOPEC(石油輸出国機構)総会、それに続く、2日のロシアなど非OPEC加盟の主要産油国との閣僚会合で、OPEC加盟国に非OPECを含めた「OPECプラス」の枠組みを恒久化することで合意した。OPECは1970年代、世界の原油市場で大きな存在感を示したが、その後の非加盟国の産油量増大で威光が薄らいでいた。OPECプラスはすでに強力な協調減産を実施しており、かつてのOPECのように原油価格への影響力を増すことになるだろう。
OPECプラスは、今年6月末に期限を迎えた協調減産について、今年7月から2020年3月まで9カ月延長することで合意し、OPEC加盟国による日量80万バレル、非OPEC加盟国による日量40万バレルの合計日量120万バレルの協調減産を延長することとしている。今年6月29日には、大阪で開かれたG20(主要20カ国・地域)首脳会議で、サウジアラビアのムハンマド皇太子とロシアのプーチン大統領による協調減産…
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週刊エコノミスト
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