教養・歴史書評

新一万円札に登場決定 若き日の渋沢栄一を活写=今谷明

     

    福沢諭吉と交代して、新1万円札の肖像に渋沢栄一が決定した。偽札防止と印刷局の技術革新のためというのが交代の主な理由のようだが、幕末から明治の近代化を象徴する人物として“本命登場”という感じで異議のないところだろう。

     数百の会社や公共事業の創立に関わった人で、私見では同じく新肖像に決まった津田梅子の100倍以上の仕事をした人物である。問題は、そのような超人的業績を可能にした渋沢の青年時代の生き方である。  今井博昭『渋沢栄一 「日本近代資本主義の父」の生涯』(幻冬舎新書、840円)は、34歳で大蔵官僚を辞するまでの渋沢の生涯をたどった好著。高崎城乗っ取り計画を企てた尊王倒幕の志士時代から、一転して御三卿(ごさんきょう)(徳川一族から分立した田安家、一橋家、清水家)の一橋慶喜(よしのぶ)に仕え、慶喜の将軍任官に伴い幕府直参となり、さらに…

    残り559文字(全文931文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    11月26日号

    食肉 大争奪16 豚肉が不足する中国の爆買い 世界の食肉市場を翻弄 ■三石 誠司20 世界の牛・豚データ 中国が牛肉も豚肉も爆食 ■編集部/監修・柴田 明夫22 アフリカ豚コレラは水際で防ぐ ■呉 克昌23 食肉関連15社 日ハム、不二製油、伊藤ハム米久 ■編集部25 混乱(1)TPP、日米貿易協定 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ PR

    最新の注目記事

    ザ・マーケット