教養・歴史書評

中国 孔子も魯迅も政治の駒=辻康吾

 中国の現代史の中で毛沢東(1976年没)と魯迅(36年没)の二人をはずすことはできない。毛は政治権力的に、魯迅は思想文化的に。没年が40年も離れながらも、この二人は中国革命の表裏を代表する人物として語り継がれてきた。そしてこの二人が実際にどんな関係にあったのかは複雑な歴史過程を理解するのに必要な課題である。

 大連大学の葉徳浴(ようとくよく)教授の『毛沢東之於魯迅』(『毛沢東にとっての魯迅』、台北・独立作家、2015年)はこの課題を綿密にたどった一書である。同書が台北で出版されたように毛沢東が魯迅を政治的に利用したとする著者の分析は、中国国内では発表できなかったのであろう。

残り662文字(全文952文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

7月12日号

止まらないインフレ 資源ショック20 衝撃は石油危機に匹敵 「資源小国」日本の正念場 ■荒木 涼子/和田 肇24 原油の行方 2次制裁発動なら記録的高騰へ ■原田 大輔27 中国・インド “ロシアに冷淡”な資源輸入国 ■和田 肇29 戦略物資 EVや再エネの普及に必須の「銅」 ■片瀬 裕文30 天然 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事