双日 ガスの消費者向け販売 市況影響少なく安定需要=橋本政和
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ガスの採掘から消費までを大きなビジネスの流れに例えると、探鉱・開発事業は上流、最終消費者に接点を持つ販売事業は下流、液化や輸送、発電などはその中間の中流に当たる。双日は前身の日商岩井時代の1970年代に、インドネシアで上流事業に進出し、天然ガス開発事業の権益を取得、ガスを採掘してきた。
以来、インドネシアやカタールで同様に開発事業を手がけている。脱石炭の動きや新興国の成長期待から、ガスは今後、ますます有力な資源になるだろう。また、家庭用、発電用だけではなく、半導体製造などの産業用需要も増えるだろう。
ただ、開発事業は、資源価格に収益が左右される。そこで、ガスの液化や輸出入、輸送、発電、販売などの中・下流領域を強化している。この戦略の一環として6月、大阪ガスと共に、ベトナムで天然ガスの供給会社を設立した。ベトナム国営ガス会社から安定的に天然ガスを調達して、地元企業向けに加工・供給する。ベトナムではこれまでも、当社運営の工業団地入居企業などに向けて天然ガスを供給してきた。この知見を工業団地以外に…
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週刊エコノミスト
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