１９９０年代までの法人向け通信サービスには、用途に応じて異なるシステムが導入されていた。音声電話に対してはＰＢＸ（構内交換機）、図面等の画像情報伝送についてはファクシミリ、遠隔会議はテレビ会議システムといった具合である。用途別にバラバラだったこれらのシステムを統合していこうというのが「ユニファイド・コミュニケーション」。つまり、複数の拠点間でやり取りされる、音声・画像・テキスト・映像などの通信全般を網羅するサービスである。

　米調査会社グランドビューリサーチの予想によれば、その市場規模は２０１９年以降、平均で年率16・８％成長し、25年には世界全体で１６７１億ドル（約18兆円）に達すると見込まれている。