週刊エコノミスト Online海外企業を買う

レスメド 睡眠時無呼吸症候群の治療機器大手=永井知美/252

    (出所)ブルームバーグ
    (出所)ブルームバーグ

     米レスメドは睡眠時無呼吸症候群(SAS)をはじめとする呼吸関連の医療機器・ソフト分野で蘭フィリップスと世界首位を争う有力企業だ。SAS治療におけるパイオニア的存在で、世界120カ国超に展開、呼吸器疾患の診断・治療から患者の管理に関わる医療機器・ソフトの研究開発・製造・販売を手掛けている。

     日本でも新幹線やバスの運転手が居眠り運転で事故を起こして認知度が高まったSASは、肥満や加齢、呼吸器の形態的問題などにより睡眠中に気道が塞がってなる病気である。睡眠中、無意識に何度も覚醒するので体も脳も休まらず、眠気、頭痛、判断力の低下など日常生活に支障をきたす。睡眠中に酸欠状態になるので酸素を体に送ろうとする心臓や血管に負担がかかり、高血圧、心不全、脳卒中などの合併症を引き起こす恐れもある。

     軽度の患者も含めると、世界には約9億3636万人のSAS罹患(りかん)者がいると見られるが「いびき」と片づけられることが多く、SASの診断や治療を受けているのは約9億人のうちの2割に満たないと推計される。市場開拓余地は大きい。

     レスメドの原点は1981年、豪シドニー大学のコリン・サリバン教授が開発した持続気道陽圧(CPAP)療法装置である。それまでSASを治療するには、高額で苦痛を伴う外科的処置しかなかったが、CPAPは鼻マスクを通じて患者の気道に適度に加圧された空気を送り、無呼吸状態を解消する。サリバン教授はこの装置を商用化すべく、医療機器メーカーの米バクスターに話を持ち掛けた。結局、バクスターがCPAP分野に進出す…

    残り2200文字(全文2858文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    3月10日号

    中国発世界不況 新型コロナショック20 連鎖する“新型肺炎ショック” 日経平均「1万4000円」も ■岡田 英/浜田 健太郎24 自動車 中国ディーラーの7割「客ゼロ」 ■鈴木 貴元25 ハイテク PC・スマホの期待感しぼむ ■大山 聡26 インバウンド 中国客40万人減が日本の景気冷やす ■横山  [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ PR

    最新の注目記事

    ザ・マーケット