週刊エコノミスト Online編集後記

浜田健太郎/大堀達也

編集部から

 7月に政府が打ち出した安全保障に関連する対韓国輸出に関する措置は「管理の運用見直し」なのか「規制強化」なのか。

 7月17日、経済産業省からこんなメールが来た。「包括輸出許可から個別輸出許可への見直しを『輸出規制』の強化とみなす報道がある」が、「本件はその許可方法を見直す作業で一概に『輸出規制』の強化とはいえず、『輸出管理の運用見直し』が適切な表現」。報道機関向けの「通達」のつもりなのか。

 広辞苑によると規制とは「規律を立てて制限すること」で、管理とは「良い状態を保つように処置すること」。規制や管理の狙いは、大量破壊兵器などへの転用を防ぐことだ。目的にかなう語義としてどちらもありだと思うのだが、政府はメディアが選択する用語を規制したいのか。報道には、政府とは別次元の価値判断がある。

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