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週刊エコノミスト Online 不動産コンサル長嶋修の一棟両断

外壁タイル落下事故は誰の責任か/10

 マンションの外壁はタイル張りが多い。見栄えがする一方、高所から落下すれば、それは「凶器」となる。いま日本のあちこちで、マンションのタイルが落ち始めており、事例には枚挙にいとまがない。

 数年前の台風の際には、東京都三鷹市のビルの外壁からタイルが剥がれ落ち、ビル付近にいた歩行者を直撃しけがをした。この建物は事故の約4時間前に、縦2メートル、横3メートルの外壁が剥がれ落ち、撤去作業を行ったばかりだった。

 筆者が創業したさくら事務所には、毎日のようにマンションの管理組合からタイル剥落に関する相談が舞い込む。神奈川県にある築3年のマンションでは、9階付近から複数のタイルが落下。幸いけが人は出なかったものの、該当箇所以外でもタイルが明らかに浮いていた。急きょ足場を組んでタイルの打診調査を行ったところ、全体の20%以上がいつ剥がれてもおかしくない状態だった。

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