欧州株 金融政策にらみ一進一退=川瀬良美
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欧州中央銀行(ECB)は7月25日、金融政策の現状維持を決定した。声明の中でドラギ総裁は、物価の低位膠着(こうちゃく)、製造業の弱さ、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明性などを挙げ、追加緩和に含みを持たせた。これを受けユーロは一時、2年ぶり安値まで急落したが、その後反発するなど方向感が定まらなかった。
英中銀のイングランド銀行(BOE)も8月1日に全会一致で金融政策の現状維持を決定。英国の物価上昇率は目標の2%近辺でありBOEは利上げ方針を堅持しているが、6月の消費者物価指数は5月から横ばいで、差し迫った利上げ圧力は感じられない。むしろジョンソン首相の誕生で「合意なきEU離脱」が現実味を帯びる中、景気対策のための利下げが必要との声も上がるなど、BOEは難しいかじ取りを迫られている。
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週刊エコノミスト
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