金融庁が求める支店長像は 「問題解決の金融のプロ」=浪川攻/24
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人事異動後の霞が関の新体制が本格的に動き出すのがお盆休暇明けのタイミングである。金融行政も同様である。その直前の7月、金融庁の遠藤俊英長官が地域銀行の経営者たちを前に語ったのが「顧客目線の吸い上げ営業」に関する見解だった。
「顧客目線の吸い上げ営業を目指そうとなっているが、どこまで実現できているのかなどを銀行と対話し認識の共有がなされた」(遠藤長官)
顧客目線の吸い上げ営業とは、顧客ニーズを顧客の立場に立って丹念に把握し、そのための施策を打てるかどうかということである。銀行業務における基本と言える営業姿勢である。ただし、それを理想的に実現していくためには、頭取の精神訓話だけでは足りない。人事制度、業績評価制度、そして、営業の最前線である営業店の在り方が問われることになる。金融庁が今後、銀行と対話するうえで論点もこれらに尽きる。
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週刊エコノミスト
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