週刊エコノミスト Online 2040年の社会保障を考える
後期高齢者医療と介護保険の再編・統合を=山崎泰彦
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近年の医療・介護分野の改革では、「高齢者が住み慣れた地域で人生を全うする」という地域包括ケアの実現に向けて、両分野の改革を一体的に推進し、機能強化・充実とともに重点化・効率化を図る。この流れを決定づけたのは与野党(民主、自民、公明)の3党合意による2013年の社会保障制度改革国民会議の報告書で、「病院完結型から地域完結型へ」「治す医療から、治し・支える医療へ」と、病院病床の再編、在宅医療・介護の充実と連携の強化を説いた。
この改革の方向性は13年の社会保障制度改革プログラム法に規定され、それに基づいて14年の医療介護総合確保推進法の制定、15年の国民健康保険制度改正、18年の診療報酬・介護報酬改定、地域医療計画・介護保険事業(支援)計画の策定等が行われ、いずれも18年度から全面的に施行された。
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