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週刊エコノミスト Online チャイナウオッチ 中国視窓

チャイナウオッチ 中朝国境で見た“北の出稼ぎ” 国連制裁よそ目に活況=岩下祐一

毛沢東像がそびえる丹東駅前。市内には高層マンションが林立する(筆者撮影)
毛沢東像がそびえる丹東駅前。市内には高層マンションが林立する(筆者撮影)

 北朝鮮との国境の街、中国・遼寧省の丹東市が活気を取り戻しつつある。2017年の国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を受け、中国政府は中朝貿易の制限を強め、丹東の地域経済はダメージを受けた。しかし、昨年からの米中摩擦を背景に中朝が再び接近。地元では北朝鮮の改革開放への期待が高まり、不動産価格が高騰した。制裁決議は19年中の北朝鮮の出稼ぎ労働者の送還を求めているにもかかわらず、彼らを活用した縫製工場も活況だ。

 昨年4月末、丹東市の新築マンション価格が数日間で5割近くも上がった。同月、北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイルの実験中止を表明、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が軍事境界線のある板門店で10年半ぶりに首脳会談を開催。北朝鮮が改革開放に向かうと見た投機筋が、丹東市のマンションを大量購入し、価格急騰を招いたのだ。

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