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「健康中国」へ行動計画策定 医療費抑制と産業振興狙う=岸田英明

    国民の健康意識の高まりで、関連市場も拡大するか(Bloomberg)
    国民の健康意識の高まりで、関連市場も拡大するか(Bloomberg)

    「個人が少なくとも一つのスポーツを趣味として持つよう奨励する」。中国政府が7月15日に発表した「健康中国アクション(2019~30年)」の一文だ。16年8月に公布された国民の健康増進に向けた政策ガイドライン「健康中国2030」を具体的に推進するための行動計画だ。

     国民の健康増進はどの国でも重要な課題だが、中国では政府が全国民に参加を呼びかけていることや、一つの政策で関連の取り組みを包括的に行おうとしている点が特徴的だ。行動計画には計15のミッション(課題)が定められている。「健康に関する知識の普及」や「合理的な食習慣」「全国民フィットネス」「喫煙制限」「メンタルヘルスの促進」「児童・生徒の健康促進」などで、計124の主要目標が記されている。30年に「国民の主要健康指標を高所得国レベルまで高める」のが全体的な目標だ。

     個別の目標の中で、肥満率の抑制や、塩分や油分、糖類の制限などは中国の世相を反映している。

     経済協力開発機構(OECD)によると、17年の中国の成人肥満率(肥満度を示す体格指数「BMI」で30以上)は7・0%。世界的には下位だが、日本の2倍弱に及ぶ。同年の国際糖尿病連合の統計では中国の糖尿病患者数は1億1400万人で世界の3割弱を占め、断トツだった。

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