週刊エコノミスト Onlineエコノミストオンライン

アルゼンチン大統領選で放漫財政・デフォルト懸念=阿部賢介

(出所)各種報道などから丸紅経済研究所作成、写真はBloomberg
(出所)各種報道などから丸紅経済研究所作成、写真はBloomberg

 アルゼンチン大統領選挙は10月27日に、得票数1・2位候補者による決選投票は11月24日に実施される。選挙戦は実質上、現職のマウリシオ・マクリ大統領と、最大野党の左派、ペロン党キルチネル派候補のアルベルト・フェルナンデス(A・フェルナンデス)元首相の一騎打ちになる公算が大きい。本選に先駆け、予備選挙(PASO)が8月11日に行われた。予備選は元来政党候補を絞るプロセスだったが、現在、実質的には大規模かつ正確な世論調査という位置づけだ。

 マクリ大統領は再選を目指すが、予備選前の世論調査の時点では、A・フェルナンデス元首相がわずかにリードする状況だった。しかし、予備選のフタを開ければ、A・フェルナンデス元首相が得票率47・65%と、マクリ大統領の32・08%を15ポイント以上も上回り、事前の予想を大きく超える結果となった(図1)。

残り2116文字(全文2485文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月16日・23日合併号

今こそ知りたい! 世界経済入門第1部 マクロ、国際政治編14 長短金利逆転でも景気堅調 「ジンクス」破る米国経済■桐山友一17 米大統領選 「二つの米国」の分断深く バイデン、トランプ氏拮抗■前嶋和弘18 貿易・投資 世界の分断とブロック化で「スローバリゼーション」進行■伊藤博敏20 金融政策 物価 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事