週刊エコノミスト Online不動産コンサル長嶋修の一棟両断

アフターサービスは保証期限に注意/14

 新築マンションを買って入居した後、建物に不具合があったらどうするか。「引き渡しから10年間は建物保証」と聞いて安心してはいけない。その範囲は「主要構造部」「雨漏りを防止する部分」の2点に限られるからだ。それ以外の多くの不具合は、2年や5年など期限付きの「アフターサービス」の範囲で行われる。

 10年の保証は「品確法」(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に基づく売り主事業者の義務だ。一方、アフターサービスは法規定がなく、各事業者の任意で行われる。そのため、基準も具体的な対応も、業者により異なる。具体的な保証内容は、売買契約関連書式に添付されている「アフターサービス規準書」などの書面に記載がある。

 部屋のドア建具、キッチンや洗面、ユニットバスなどについては各所有者が個別に補修の要望を出すことが多い。しかし外壁や屋根、廊下、階段、エレベーター、地下ピット(配管などの補修用空間)など共用部分については、ほとんどのマンションでアフターサービスが活用しきれていない。

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