週刊エコノミスト Online不動産コンサル長嶋修の一棟両断

リノベ物件でも配管は古いまま/15

 首都圏の中古マンション市場が好調だ。東日本不動産流通機構によると、2019年8月の首都圏中古マンション成約件数は前年同月比12・2%増、成約平米(1平方メートル)単価も同3・4%上昇し、ともにほぼ一貫して上昇を続けている。

 16年後半から恒常的に契約率70%を割り込むようになってしまった新築マンション市場の不調をよそに、中古マンション市場が好調なのは、とりもなおさず新築マンション価格が上がりすぎたことが最も大きな要因だろう。

 中古マンションの成約増加に伴って、昨今は多数の事業者がリノベーション(改修)事業に新規参入するようになった。しかし経験不足からか、現場では問題も起きている。最も多い問題の一つは「水漏れ」だ。典型的な事例を紹介しよう。

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