不正調査の女性幹部退職 日産の体質に嫌気か
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日産自動車の取締役会は西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)=写真=を事実上、解任したが、その影で一人の女性幹部が退職したことが臆測を呼んでいる。
女性幹部はクリスティーナ・ムレイ理事。グローバル内部監査室の本部長を務めており、カルロス・ゴーン元会長が会社資産を私的に流用していたことなど、一連の不正に関する調査を担当してきたが9月に退社した。
ムレイ氏は西川氏が株価連動型インセンティブ受領権(SAR)の権利行使日を社内規定に違反してずらし、報酬を約4700万円不当に上乗せしていた問題も調べていたという。社内調査は結局、不正を西川氏本人が認知しておらず、指示も依頼もしていなかったとして責任は追及しないと結論づけた。そのため、西川氏は不正発覚後も報酬上乗せ分を会社に返却し、トップの座に居座り続ける意向だった。
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週刊エコノミスト
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