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医療ビッグデータで分かる治療の真実=康永秀生

 医療ビッグデータは大きく分けて、(1)保健・医療系と(2)ライフサイエンス(生命科学)系に分類できる(表)。本稿では、(1)のうち特にレセプト・健診情報に関するビッグデータの活用について説明する。

NDBとDPC

 レセプトとは、患者に施された医療の内容の詳細が記載された書類であり、本来は医療機関が公的医療保険からの医療費支払いを受ける際に用いられる。レセプトには、患者の年齢・性別、診断名、外来受診日、入院日・退院日、実施された医療(診察・検査・処置・手術・麻酔・放射線治療・リハビリテーションなど)の内容と日付、薬剤の名称・量・日付、医療費などが克明に記載されている。

 厚生労働省は2015年に「データヘルス計画」を開始し、公的医療保険の保険者(市町村、各健康保険組合、協会けんぽ等)に対して、特定健診(通称、メタボ健診)とレセプト情報を突合した分析を行い、病気になるリスクの高そうな被保険者に対して適正な保健指導を行うことを推奨している。

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