米株価堅調の陰に潜む「インフレ」=藻谷俊介
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世界経済が着実にスローダウンするなか、各国の株価は改めて底堅さを見せている。米中貿易戦争は段階化・細分化され、長期戦の様相だが、機関投資家と対話をすると、関心そのものが薄れているようで、交渉が決着するにせよ、除外措置などで緩和されるにせよ、経済や相場に致命的な打撃とはならないとの漠然とした安心感が出てきているように感じる。
米国の景気減速で、トランプ大統領も内心は貿易戦争をやめたくなっているとの期待も背後にある。本誌5月21日号で、貿易戦争で苦しいのは中国よりむしろ米国であると早々に述べた筆者としても、そこに異論はない。
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週刊エコノミスト
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