悪性インフレは生じても大統領選後=渡辺浩志
米国の対中制裁関税は、いずれ悪性インフレとなって米国に跳ね返るとの見方がある。米国は中国からの全ての輸入品に15~30%の関税を掛ける予定であるため、米国での中国製品の税込み価格は22%上昇する計算になる。中国で製造されるスマートフォンや衣類が大幅に値上がりすれば、米国民が保護貿易の弊害を痛感し、トランプ大統領の支持率低下や再選の危機を招くとの声も多い。
ただ、中国からの輸入は米国の総輸入の4分の1であり、対中関税が米国の物価に与える影響は比較的薄い。
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週刊エコノミスト
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