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地球温暖化 アマゾン火災 先住民排除し森林開発 米国味方に強気の大統領=山本太一

    違法伐採された木が散乱するシクリンの先住民保護区=9月11日、ブラジル北部で (山本太一撮影)
    違法伐採された木が散乱するシクリンの先住民保護区=9月11日、ブラジル北部で (山本太一撮影)

     南米ブラジルのアマゾンで熱帯雨林の破壊が深刻化し、波紋を広げている。今年1~8月の森林破壊面積は東北地方の広さにあたる6400平方キロに及び、火災件数は約4万7000件を記録した。いずれも昨年の2倍近いペースで、それぞれ2008年、10年以降で最悪のレベルだ。「ブラジルのトランプ」の異名を持つ極右のボルソナロ大統領が経済開発を優先し、環境保護を軽視しているとして、欧州諸国を中心に国際社会から批判が噴出している。

     森林破壊の実態を探るため、筆者は9月中旬、アマゾン川流域の北部パラ州アルタミラ市郊外にある先住民アララの保護区を訪ねた。保護区は森林伐採や野焼き、鉱山開発が禁止され、違反者に罰金刑などが科されることから、森林保護の「防波堤」の役割を担っている。だが、この保護区では、無残に森が切り開かれていた。伐採業者が無断で入り込み、伐採しながら木をトラックで運ぶための「道」を作っているのだ。

     木の実を売ったり樹皮で自家製の薬を作ったりして暮らすアララのトゥルーさん(37)は「先祖伝来の大事な森が壊され、生活基盤も脅かされている」と嘆いた。

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