大火災からの再起を後押し 糸魚川信組が示した本気=浪川攻/28
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北陸新幹線糸魚川駅から日本海側に向かって5分も歩くと、市街地中心である大町地区に着く。今、同地区は新築の店舗や住宅が建ち並び、その横ではさらに建設工事が行われている。2016年12月22日に発生した糸魚川火災の被害地が復興を遂げつつある今の姿である。焼失面積は4万平方メートルに及んだ大規模火災に対して、国は被災者生活再建支援法を発動し、その復興を支援した。
しかし、店舗を焼失した事業者たちの精神的な痛手は深かった。それを目の当たりにして動き出したのが地元金融機関の糸魚川信用組合(黒石孝理事長)である。再起に向けた「やる気」の後押しである。その一つがクラウドファンディング(CF)の活用だ。インターネットで不特定多数の人たちから全国的に応援の小口資金を集めることによって、事業者たちに再起の意欲を促した。
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週刊エコノミスト
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