音楽のさすらい人=加藤登紀子 シンガー・ソングライター/766
有料記事
日本シャンソンコンクールに優勝して以来、55年に及ぶ歌手人生は波瀾(はらん)万丈。シャンソンをはじめ日本の歌謡曲、世界の愛唱歌などさまざまなジャンルの音楽を手がけ、75歳の今もコンサートやレコーディングなど忙しい日々を送る。
(聞き手=大宮知信・ジャーナリスト)
「時代を超えて生き残る歌を歌い続けます」
「音楽に国境はないけど、弱くて美しい人たちの故郷になる歌を歌いたい」
── 歌手生活55周年を記念して今年3月、ラブソングからシャンソンまで全107曲を収録した6枚組みCDボックス「あなたに捧(ささ)げる歌」を出しました。これは、おときさんの集大成ですか。
加藤 このCDには本当に大事なものばかりを入れました。ポピュラーな曲から、あまり知られていない曲まで収録しています。集大成というより、「こんな歌もあったのか」と思ってほしい曲もあり、そういう意味では入門編です。それと、今までたくさんの“あなた”と出会う度に歌を作ってきた。そんな思いも込めました。
残り4489文字(全文4914文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める