最強・精鋭集団「GE」の落日=松田遼
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今のゼネラル・エレクトリック(GE)には、1980年代にジャック・ウェルチが率いた栄光と自信に満ちあふれた姿はない。2001年に、ウェルチ氏からCEO(最高経営責任者)を引き継いだジェフリー・イメルト時代からは、それまでに保険やリースなど金融事業により肥大化したGEのバランスシート(貸借対照表)から金融事業を縮小し、電力など「世界最高のインフラストラクチャー企業」への回帰を図ろうとしてきた。
その背景には、グループのGEキャピタルを中心に金融コングロマリットとなり、世界的な規制強化の影響を受ける可能性が出てきたからだ。さらに近年、事業面では電力、航空機、ヘルスケアのコア事業への集約を進める一方で、財務体質の改善を図るために高収益の優良事業を売却している。
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