週刊エコノミスト Onlineワイドインタビュー問答有用

「道連れ彦輔」連載中=逢坂剛・作家/768 

    写真1 「小説で一番苦労するのは時代考証。書く前に調べなきゃいけないことがたくさんあります」 撮影=蘆田 剛
    写真1 「小説で一番苦労するのは時代考証。書く前に調べなきゃいけないことがたくさんあります」 撮影=蘆田 剛

     国際ハードボイルドから公安警察、道中ものまで幅広い分野の小説に取り組み、エンターテインメント街道を走り続ける作家、逢坂剛さん。尽きることのないエネルギーの源泉はどこに──。

    (聞き手=大宮知信・ジャーナリスト)

    逢坂 江戸から長崎まで行くということで始めた道中ものだったんですが、やっと中山道の真ん中ぐらいに来た。本当は長崎へ行って、日本近代医学の父といわれるシーボルトの話につなげようと思ったんだけど、このペースだと新幹線にでも乗らない限り長崎まで行けそうにない(笑)。今年10月で終わる予定だった連載を年内まで延ばしてもらって、中山道の木曽あたりで一応決着をつけます。

    逢坂 中山道を一度も踏破せずに中山道の旅をそれらしく書く、というのが一つのテーマでした。最初から決めていたのは、作家は書斎から一歩も出ずに書かなければいけないということ。現場へ行って取材しないと書けないのはルポライターだろうと。書斎から一歩も出ずに自分の集めた資料で書くのが作家。つまり想像力でね。今回はそれを最大限に発揮しました。

     でも、想像と資料で書いた小説の現場は、後で行ってみるとね、まったくその通りだったということが何度もあります。想像力と資料で書いても、小説はある程度リアルに、逆に言うと現実よりもっとリアルに書けるということがあるんじゃないかと思いますね。

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