NEWS ツイッター元社員を起訴 米国で秘密漏洩の摘発 情報が安保に直結の時代=北島純
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米ツイッター社の元エンジニアら3人が11月5日、米司法当局に起訴された。2014年と15年、米政府への届け出をせず、サウジアラビア政府にユーザーの情報を渡していた。これが、最高10年の拘禁が科される「外国政府エージェント無届け罪」にあたるとされた。
具体的には、100万以上のフォロアーを持ち、サウジ王家に対する批判を繰り広げていたユーザーらが狙い撃ちされ、個人のメールアドレスや登録電話番号などの情報が渡されていた。これらは、サウジ政府が公式ルートでツイッター社に求めていた緊急情報開示請求では得られない情報も含まれていた。
米国には、1996年に制定された「経済スパイ法」があり、「営業秘密」を窃取して外国政府に渡すと、経済スパイ罪(連邦刑法1831条)として15年以下の拘禁が科される。18年7月には米アップル社の自動運転に関する機密情報を窃取した中国人元社員が逮捕されるなど、企業の営業秘密漏洩(ろうえい)の摘発が相次いでいる。
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週刊エコノミスト
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