週刊エコノミスト Online不動産コンサル長嶋修の一棟両断

マンション建て替えはほぼ不可能/22

老朽化が進んでも建て替えの道は困難だ
老朽化が進んでも建て替えの道は困難だ

 世の中には廃虚予備軍のマンションがごまんとある。渋谷区某所の築50年、総戸数100戸の中古マンションは、築12年目に大規模修繕を行って以降、一度も修繕をしていない。各住戸から徴収される修繕積立金がわずか月2500円程度に過ぎず、滞納者への徴収も長年怠り、修繕積立金が枯渇しているからだ。

 建物はとにかく金がかかる。とはいえ点検やメンテナンスを怠れば、長持ちしないから定期的に修繕を行わざるを得ない。修繕にはさまざまなものがあるが、足場をかけて行う外壁の大規模修繕は、建物の規模によっては数千万円から数億円単位の金がかかる。

 こうした修繕は「修繕積立金」で賄うが、不足していればもちろん修繕はできない。各住戸で数十万~百万円単位の一時金を出すか、あるいは管理組合で金融機関から借り入れを行い、その後の修繕積立金をアップして借金を返済するしかない。

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