週刊エコノミスト Online闘論席

池谷裕二の闘論席

 人工知能(AI)による医療診断が発展途上国に広がりつつある。これまでAIは経済的に豊かな環境でより普及すると考えられてきた向きがあり、多くのAI開発者も先進国や富裕層をターゲットにしてきた。しかし、発展途上国では、モバイル機器の接続環境などのインフラが徐々に整ってきており、AI技術が広がる体制が整いつつある。

 医療現場では、画像診断の迅速化と高精度化が進んでおり、条件さえそろえばAIは専門医をしのぐ成績をたたき出すことが示されている。公的な承認を受けた診断用AIが、すでに国内外に複数ある。診断用AIの恩恵はこれだけにとどまらない。農村部や資源の乏しい地域での医療ケアへのアクセスを促し、医療の地域格差の改善も期待されているのだ。

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