教養・歴史書評

スリム化して一新した『現代用語』=永江朗

 毎年、11月半ばになると書店の店頭に高く積まれた『現代用語の基礎知識』(自由国民社)。今年はその風景が少し違っている。同書は2020年版から大リニューアルをおこない、形態も内容も一新した。表紙にうたわれている「新創刊」は大げさではない。

 19年版と比べると、総ページ数は1224ページから296ページへと4分の1以下になり、本体価格も3200円から1500円になった。「どうなる令和新時代」と題した特集ページや「ニュースのおさらい」などに約100ページを使い、本体である、「政治」「世界情勢」「経済」「時代・流行」など分野別の用語辞典部分は大幅に縮小された。

 自由国民社のサイトによると、コンセプトは〈「ことば」を羅針盤にこの1年の時代の波をとらえる〉。重厚長大な事典・年鑑ではなく、1年間をジャーナリスティックに点描しようということなのだろう。

残り367文字(全文741文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

10月3日号

金利ある世界18 長期金利の居場所の探り合い 10年国債が主役に復活する日■稲留克俊21 絶えざる資産インフレとデフレ■水野和夫22 ドル・円 米金利上昇で景気失速、金利低下 1ドル=130円の円高を目指す■吉田恒24 日本株 企業に生じた「インフレ利得」 「マイナス金利」が追い風に ■黒瀬 浩一2 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事