英語民間試験延期で落胆 国数記述式も文科省悲観
有料記事
「公平性、公平性と言うなら記述式をやめて従来通りマークシートだけにすればいい話。それが一番公平なんだから」。文部科学省幹部は投げやりな様子で吐き捨てるように言った。大学入試センター試験に代わって2020年度から導入を予定していた大学入学共通テストの英語民間試験。萩生田光一文科相が事実上の白紙撤回となる実施延期を発表し、文科省内には徒労感が漂っている。
11月1日の延期発表前日には、事務次官をはじめ、文科省幹部が次々に首相官邸へ足を運んだ。遠隔地の受験生への交通費支援制度などを検討していることを伝え、「予定通り実施したい」と訴えたが、官邸幹部は認めなかった。河井克行前法務相ら閣僚2人が相次いで辞任した直後でもあっただけに、「強行突破すれば政権の支持率に響く」(自民党幹部)と与党内に見直し論が広がった。
残り178文字(全文533文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める