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元経産省の柳瀬氏がJBICアドバイザーに

 元経済産業省経済産業審議官(経産審)の柳瀬唯夫氏が、国際協力銀行(JBIC)のシニアアドバイザーに就任したことが分かった。米国や豪州との連携について同行に助言をする立場で、常勤ではないという。JBICは、安倍晋三政権が推進するインフラ輸出を金融面で支えている。

 柳瀬氏は、安倍首相の総理秘書官も務めた。秘書官を務めた後に経産省に戻り、17年夏に経産省ナンバー2の経産審に就任。「次は事務次官も視野」との評もあった。しかし、18年に入り、秘書官時代に学校法人「加計学園」による獣医学部新設を巡って学校関係者と会ったとして、国会に参考人招致もされた。結局、同年夏に退任。省内外では「加計学園問題の影響では」とささやかれた。野党は「トカゲのしっぽ切り」「経産省の関連団体に天下らないか、これからも追いかける」と批判していた。JBICは財務省の所管ではあるが、インフラ輸出や資源開発への制度融資を巡って経産省とも関係が深い。

 柳瀬氏は、NTTの国際事業を統括する中間持ち株会社の社外取締役に就任していることも明らかになっている。

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