教養・歴史書評

『統計分布を知れば世界が分かる 身長・体重から格差問題まで』 評者・高橋克秀

     所得格差の拡大は世界的な現象である。その最前線にある米国では、超富裕層に対する課税強化が大統領選の争点になりつつある。賛成派は公平、平等、正義の観点から超富裕層への課税強化は当然だとする。反対派によれば課税強化は反資本主義であり、成功者に対する妬みであり、個人の努力と才能を無視しているという。この論争は個人の価値観や世界観に関わるため言語空間の中だけでは容易に結論はでない。

     超富裕層に対する課税の根拠は何か。本書は物理学の立場から目の覚めるような一撃を与えてくれる。一部の者に異常に富が集中することは、自然法則に反している。それはデータの「分布」の形状から明確に判断できる。

    残り850文字(全文1140文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    11月3日号

    コロナ株高の崩壊14 金利上昇で沈むハイテク株 11月にダウ5000ドル暴落も ■神崎 修一17 リスク1 米バブル 下落局面への転換点 ■菊池 真19 リスク2 GAFA 米IT潰し ソフトバンクも試練 ■荒武 秀至20 米大統領選 勝敗予想 バイデンの「雪崩的勝利」も ■中岡 望23 失業率が示 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット