製造業指標は見かけ上改善へ=藤代宏一
目下、日本の製造業は半導体を中心に底打ちの兆候が認められる。半導体は次世代移動通信システム「5G」、モノのインターネット「IoT」、人工知能「AI」、「自動運転」といった有望なテーマに囲まれており、それらに関する需要が復調気配にあるようだ。他方、その他製造業は総じてさえない。指標によっては目を疑うほど弱いものもある。
その代表格が設備投資の先行指標とされる工作機械受注だ。工作機械は自動車、スマートフォンなどの金属部品の製造に多く用いられることから、その受注動向はこれら製品の生産に先立って増減する傾向がある。いわば、完成品メーカーの生産計画を映し出す鏡のような存在と言える。
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週刊エコノミスト
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