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米株価上昇の陰で生産統計が悪化=藻谷俊介

     落としどころの見つからない米中協議。その裏で、世界の経済統計は着実に悪化し続けている。

     最近のデータの中で特に筆者の目を引いたのは、図1の世界鉱工業生産である。これは世界主要17カ国の鉱工業生産指数について、購買力平価(物価に注目した為替決定理論)をベースにした国内総生産(GDP)のウエートで合成し、1本の線にしたものだ。1年以上にわたって既に踊り場状態ではあったが、10月にこれまでにない下方屈折があり、いよいよ悪化を示唆し始めた。

     10月は米国、韓国、日本、タイが前月と比べ大きなマイナスとなったのに加え、プラスに寄与してきた中国も横ばいになった。このグラフを見ると、世界景気は株価から期待される底入れどころか、ここから一段と悪くなる可能性があり、その覚悟を促してきた筆者もショックを隠せない。

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