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災害 堤防・河川改修に需要=和島英樹

    技研製作所のインプラント工法を堤防で使う際のイメージ(同社提供)
    技研製作所のインプラント工法を堤防で使う際のイメージ(同社提供)

    関連銘柄 技研製作所、日本国土開発

     2019年10月の台風19号など「100年に1度」レベルの災害が毎年のように起きている。政府は事業費ベースで26兆円規模の経済対策を策定し、その一環として堤防の補強、川底の掘削、無電柱化などを強化する方針だ。一方、前回の東京五輪が開催された1964年前後に整備された道路や橋の老朽化も進んでいる。老朽化インフラ対策は災害対策にもつながる。こうした状況下、災害対応で独自のビジネスモデルを持つ企業の活躍が予想される。

     技研製作所は、振動や騒音を発生させることなく、くいを地中に埋め込む「圧入式くい打ち機」で国内推計9割と圧倒的なシェアを占める。特に、同社が開発したインプラント工法の受注が増加している。これは、建築物の構造部分と基礎部分が一体となった部材を地中に並べて埋め込むものだ(図)。通常の堤防などは、基礎部分の上に構造物を置くため、強力な圧力がかかると倒壊する。これに対して、インプラント工法は一本一本のくいが地中深く根を張ることで地震による液状化や津波などの外力に耐える。

     同社の業績は11年3月の東日本大震災で急拡大し、同社の技術力の認知にもつながった。会社側によると11年4月〜19年8月末のインプラント工法の国内採用件数は883件に上る。19年10月の台風19号で被害を受けた長野県などの堤防復旧にも同社の工法・機械が活用されているという。

    のり面改修にも需要

    (注)HDはホールディングス (出所)筆者作成
    (注)HDはホールディングス (出所)筆者作成

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     日本国土開発は重機を自前で製作・保有しているゼネコンで「製造から施工まで一貫した建設サービス」を標榜(ひょうぼう)する。同社は51年に当時の吉田茂首相の応援で、機械施工による土木工事を普及する目的で設立された。かつてはゼネコンも重機を保有していたが、現在では大手では同社のみとなっている。自前製造により現場に適応した機能を備えており、外注に比べてコスト面でも優位になる。重機土木工事で大規模造成工事などの実績を積み上げ、東日本大震災など多くの復旧・復興工事で貢献している。

     大規模修繕や補修ではショーボンドホールディングスが注目だ。橋梁(きょうりょう)をはじめとした社会インフラの補修・強化に特化した専門会社で、業界のパイオニアでもある。研究所を持っていて、補修・補強工法の開発、調査・診断など日本で唯一、トータルに行うことができる。建て替えでなく、補修・補強で長持ちさせることで、コストの低減や低環境負荷も実現する。

     ライト工業は、のり面や地盤改良などの特殊土木に強みがある。高速道路など人工的に形成された切り土・盛り土のり面は降雨や表流水などにより浸食されやすいが、補強材の役割を果たす多数の鋼棒を地中に挿入することで表層崩壊を防止する。

    (和島英樹・経済ジャーナリスト)

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