エジプト 観光業の変革が進む=中田悠治
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エジプト経済にとって、観光収入は海外労働者からの送金、原油輸出、スエズ運河の通航料収入と並ぶ4大外貨収入源の一つと位置付けられているが、2011年の民主化運動「アラブの春」以降、暴動、軍事クーデター、観光客を狙ったテロなどにより、観光収入は長らく低迷していた。しかし、UNWTO(国連世界観光機関)の発表によると、19年は観光客数が1300万人を超え過去最高を記録するなど、ここにきて急速な回復を遂げている。
現在、エジプト政府は、首都カイロから東に60キロメートルの場所に新首都を建設中だが、首都移転後はカイロ市内で観光客をターゲットとした再開発の計画もあると聞く。また、今年の10月にはカイロ郊外のギザに、「大エジプト博物館」の開館も控える。ツタンカーメンの黄金のマスクなどの遺品をはじめとし、約10万点を収蔵。ホテルやカンファレンスセンターなども併設される予定だ。空路もエジプト航空が欧州やアジア方面で…
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週刊エコノミスト
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