週刊エコノミスト Online闘論席

池谷裕二の闘論席

    撮影 中村琢磨
    撮影 中村琢磨

     ツイッターが科学や研究の分野で有効活用されている。一般の人の投稿内容から、彼らの精神疾患を診断したり、自殺や事件の発生を予測したりする試みは以前から行われているが、これとは異なる新たな流れがある。

     典型的な活用法は、感染症などの流行をリアルタイムで捉えることだ。例えば、カナダのグエルフ大学のダラ博士らは、2017年7月から18年11月までの鳥インフルエンザに関する20万件を超える投稿を収集し、人工知能で分析することで、現実に起こっている感染状況の約75%を検知できることを証明した。このうち、3分の1については公的な報告よりも早期に検出された。ツイッターは従来の監視システムを補強する「社会マイク」として機能するというわけだ。

     もう一つの流れが科学者のコミュニケーションだ。英科学誌『ネイチャー』の調査では、科学者の13%がツイッターを使用している。何万人もの読者がつくインフルエンサーもいる。中には一般読者に向けて最先端の成果を紹介するサイエンスコミュニケーターもいるが、最近のトレンドは科学者同士でのツイッター活用である。

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