教養・歴史書評

『ポバティー・サファリ イギリス最下層の怒り』 評者・浜矩子

     ポバティー・サファリ。いいタイトルだ(直訳すれば「貧困見物旅行」か)。

     さぁさぁ、皆さん。本日は貧困ランドにご案内いたします。貧困問題のテーマパークでございます。しかも、この貧困ランドはサファリパークのスタイルを取っております。生きた貧困。動く貧困。その実態を目の当たりにご覧いただくことができます。ただし、危険ですから、くれぐれも乗り物の外に出たり、窓を開けたりはなさいませんように。

     これではいけない。貧困は見世物じゃない。エンタメじゃない。テレビの前の安全地帯から眺めて、深刻な顔をしていればいいってものじゃない。筆者がそれを叫ぶべく声を上げた時、自分のしゃべりの中から、この「ポバティー・サファリ」の一言が滑り出たのだという。

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