ドーピング問題でロシア排除 招致の贈収賄疑惑消えぬまま=北島純
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2019年12月9日、世界反ドーピング機関(WADA)の臨時常任理事会は全会一致でロシアによるドーピング検査データ改ざんを認定、今後4年間、五輪をはじめとする主要な国際競技大会からロシアを排除することを決定した。メドベージェフ露首相(当時)は「反ロシアヒステリーだ」と反発、露側の異議申し立てを受けたWADAは20年1月9日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)へ裁定を申し立てた。しかし、CASがWADAの判断を覆すことは現状では考えにくく、20年夏の東京五輪・パラリンピックにロシアは国として参加できないことになるだろう。
今回、WADA理事会が承認したのは、WADAのコンプライアンス審査委員会の勧告だ。ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は、14年に発覚した露陸上界でのドーピング不正問題で、15年11月から資格停止処分を受けていた。この処分は18年9月に解除されたが、その際の条件として、ロシア国内でのドーピング検査を受託しているモスクワ反ドーピングセンターの保管データをWADAに提出することが求められていた。
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週刊エコノミスト
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