古賀茂明の闘論席
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働き方改革の柱である労働基準法改正で、2019年4月から大企業に対する罰則付き残業上限規制が導入された。安倍政権が唱える働き方改革は、労使の努力により労働生産性を上げて業績が落ちないようにしつつ、残業時間を減らそうというものだ。
その結果、残業代は減るが、企業が生産性向上で得た利益を賃上げなどで労働者に還元することで、労使ともウィンウィンの結果が得られる。
しかし、19年末の日本経済新聞の記事によれば、大企業に、残業代の減少による企業の利益を社員に還元したかと質問したところ、還元していないという回答が何と50%に及んだという。実際に還元した企業はわずか14%だ。
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週刊エコノミスト
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