金利の低下は債券価格の上昇に=正岡利之/8
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「債券」といっても、なじみが薄いかもしれない。代表的なのは国が発行する国債だ。会社の発行する債券は、社債と呼ぶ。どちらも発行者側からすると資金を得るための一つの手段である。購入者側からすると、多くの場合「定期的に利息がもらえて、満期時に元本が戻ってくる」という点で、定期預金と似たものだ。しかし、定期預金とはかなり異なる部分もある。
債券が新規に発行されるとき、償還日(満期)と表面利率(クーポンレート)が決められる。表面利率はそのときの市場実勢で決められる。例えば図のように、債券Aが、そのときの市場実勢の金利水準に基づいて、表面利率2%で発行されたとする。固定利付き型の債券の場合、表面利率は満期まで変わることはなく元本100万円に対して、1年間に利息2万円を受け取れる。
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週刊エコノミスト
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