週刊エコノミスト Onlineワイドインタビュー問答有用

パラアスリートを支える=臼井二美男・義肢装具士/784

    「義足の製作は職人の世界で、いろんな人に合う義足が作れるようになったのは10年経ってからですね」 撮影=佐々木龍
    「義足の製作は職人の世界で、いろんな人に合う義足が作れるようになったのは10年経ってからですね」 撮影=佐々木龍

     2020年東京パラリンピックまで半年を切った。世界を目指して数多くの義足アスリートたちが切磋琢磨している。その走りを支える一人が、鉄道弘済会の義肢装具サポートセンターで働く臼井二美男さんだ。

    (聞き手=元川悦子・ライター)

    臼井 今の職場では義足・義手を含めて4000人のサポートを行っていますが、アスリートは80人くらいで、まだまだ少ないと感じます。彼らが取り組んでいる種目は陸上がメインで、トライアスロン、バドミントン、水泳、ダンスなど幅広い。2016年リオデジャネイロ大会で400メートルの銅メダルを獲得した重本(旧姓、辻)沙絵さん、走り高跳びで今年の東京大会に内定した鈴木徹さんなど、複数の選手が来所しています。

    臼井 当時は日本選手団の帯同という形ではなく、会社支援の出張扱いで行きました。04年アテネ大会から日本選手団の帯同スタッフとなり、日本パラリンピック協会の正式派遣になりました。それから全てのパラに関わってきましたが、装具の進化は著しいですね。

     僕はパラなどの世界大会に行くたびに、サブトラックでいろんな義足を見て、写真を撮り、参考にしながら工夫を凝らしてきましたが、やはりその分野ではアメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、オーストラリアといったスポーツ先進国がリードしている。日本はアジアのトップクラスですが、スポーツ用義肢装具に対する国としての支援がまだありません。

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