週刊エコノミスト Onlineワイドインタビュー問答有用

パラアスリートを支える=臼井二美男・義肢装具士/784

「義足の製作は職人の世界で、いろんな人に合う義足が作れるようになったのは10年経ってからですね」 撮影=佐々木龍
「義足の製作は職人の世界で、いろんな人に合う義足が作れるようになったのは10年経ってからですね」 撮影=佐々木龍

 2020年東京パラリンピックまで半年を切った。世界を目指して数多くの義足アスリートたちが切磋琢磨している。その走りを支える一人が、鉄道弘済会の義肢装具サポートセンターで働く臼井二美男さんだ。

(聞き手=元川悦子・ライター)

「障害者も走る喜びを得て、自立できます」

「足を失った人が前向きに変化していく姿を見ると心底勇気が湧いてくる」

── 臼井さんは約30年スポーツ義足の製作に携わってきました。

臼井 今の職場では義足・義手を含めて4000人のサポートを行っていますが、アスリートは80人くらいで、まだまだ少ないと感じます。彼らが取り組んでいる種目は陸上がメインで、トライアスロン、バドミントン、水泳、ダンスなど幅広い。2016年リオデジャネイロ大会で400メートルの銅メダルを獲得した重本(旧姓、辻)沙絵さん、走り高跳びで今年の東京大会に内定した鈴木徹さんなど、複数の選手が来所しています。

残り4235文字(全文4629文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事